むむむ?

たまに絵を描くオタクが日常と趣味についてなんか言うところ

紡ぐは歪な物語「ワンス・アポン・ア・タイム」

ボドゲ部日誌0418。

取り出しましたる奇妙なカード、語り部による不思議な物語劇の始まり始まり…

…的な感じの(?)ゲームが本日の催し物、「ワンス・アポン・ア・タイム」。海外ドラマで聞き覚えのあるタイトルですが、こちらはみんなで協力し…協力し?…物語を結末へと導くカードゲームです。

coronavi.jp

 

プレイヤーにはそれぞれ、登場人物や出来事・場所などのキーワードが描かれたカード数枚と、「結末」が書かれたカードが一枚、配られます。

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まさに「おとぎ話」といった感じの絵柄が素敵で見てるだけでも楽しい…。手前にあるのが結末カード。ハッピーエンドや切ないエンドなど、多種多様な結末が用意されています。

 

プレイヤーはそれぞれが「自分の結末」を目指して物語を紡いで行きます。お話を語るには手札にあるキーワードカードを使う必要があり、カードを場に出しつつ「キーワードひとつにつき一文」を創作して語って行きます。そして手札を使い切り、自分の「結末」を遂げることが出来れば物語もゲームも完、という事になるのです。

…で、ここで問題なのは、プレイヤー全員が違う結末を目指している事。当然誰かが淡々とお話を進めれば、自分の物語が完結するはずがありません。

ではどうするか。物語を奪うのです。

誰かが発した単語に繋がるキーワードを持っていたらすかさず割り込み、語りの主導権を奪い取るのです。そしてこれにより物語は迷走を始め、クソみたいなお話が紡がれてゆくのです笑

 

ルールとしては全員の語った話を全て繋げ、矛盾無く、伏線も回収し、美しくまとまったお話を作らないといけないのですが、ぶっちゃけかなりの難易度なのである程度は大目に見た方が…というか大目に見ないとお話が終わりません(笑)ただその無理矢理一本線にしようとするところが面白くもあり、上手くフィットする展開に持っていけた時には自他共に「おお〜っ」となるので頭をひねる価値はアリ。

 

…とまあ、いつもの流れでざっくり説明してしまいましたが詳細は↑のリンクなどを見て頂くとして()

このゲームの真の醍醐味は「試行錯誤で生み出された(クソみたいな)物語」にあると思うのですよね…実は今日、自分はゲームには参加せず、みなさんの発言をメモする係を密かにしていました。

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そして、迎えたこの結末までの物語をお話的にまとめてみたりしました。「お話的に」という意味で多少の脚色はしていますが、概ね出てきた言葉をそのまま連ねています。

終盤、終わらせようと駆け足になってるのがよく分かる(笑)そして結構うまい感じに終わったのでオオーっとなったのですが実は何一つまとまっていない、

 

そんな今日のお話。

『ワンス教と豚』

 

 

物語はとある小さな町の教会から始まります。

 

この町の住人は自由な暮らしを送っていましたが、一つのルールを守らなければなりませんでした。
住人は教会の「ワンス教」に入らなくてはならなかったのです。
ワンス教はこの町が出来る百年前からあり、とある老人が作り出したものだと言われています。

 

その老人は、元は王国の王様でした。

 

王様はとある村の出身でした。
しかしその村には、三人の悪い人達がおりました。
その三人はいつも言い争いをしており、それはお互いのファッションセンスについてのものでした。
彼らの親はその様子を見かね、「偽物の神様」をでっち上げる事にします。

 

その神さまははじめ、洞窟にいました。
その後沼へ引っ越しをし、最後にはとある塔へと向かいます。
神様がその塔から種をばら撒くと、そこから木が生えて来ました。

 

いつの日か、その木の根元にすやすや眠る一人の赤ん坊がおりました。
その赤ん坊は、実はとある国の王子様だったのです。

 

 

悠久の時が経ち、王の国は滅びました。


そしてうん億年が経ち、とある魔法使いが現れました。
滅びた国で生き残っていたのはたったの十五人でしたが、しかしその中に一人、悪い魔法使いがいたのです。
その悪い魔法使いは、他の十四人を豚に変えてしまいました。

 

しかしそのせいで、魔法使いにはコミュニケーション相手が居なくなってしまいました。
豚と人との間には、言葉の壁があったのです。
寂しくなった魔法使いは、いっそ豚の王国を作ろうと思い立ちます。

 

豚の国を作った魔法使いでしたが、相変わらずコミュニケーションは取れません。
「こんなやつらは嫌いだ。」そう思った魔法使いは、彼らに餌をやり、育てて食ってしまう事にしました。

 

早速一匹目と思った矢先、なんと魔法使いは料理の仕方がわからなかったのです!
そこで魔法使いは料理人になることにしました。
豚を細切れにし、釜で火にくべ、豚しゃぶにして食べました。
その豚の兄弟たちは悲しみ、脱走しようと階段を駆け上ります。
しかしその先で魔女に出くわしてしまい、彼らも食べられてしまいました。
その事実に気が付いた他の豚たちは衝撃を受け、彼らもまた遠くの国へと逃げようとしましたが、
そのたくらみに気付いた魔女に皆殺しにされてしまうのでした。

 


そして
「彼らはみなひとつの墓に葬られ、王国中でその死をいたみました。」

 


めでたし、めでたし。